改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律)
はじめに
2009年4月1日より、改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律(平成20年法律第47号))が施行されました。
本ページでは、床面積の合計が300㎡までの木造住宅に関連する範囲にて、改正省エネ法における改正の主なポイント、および判断基準における主な変更点について解説します。
改正の主なポイント - 「住宅事業建築主の判断基準」の導入
1年間に150戸以上の戸建建売住宅を新築する住宅事業建築主に対して、平成25年度以降の各年度において、その新築する住宅の一次エネルギー消費量が目標水準を達成することが求められます。(いわゆる、「トップランナー制度」)
当該住宅等の一次エネルギー消費量は、モデルプラン及び標準生活条件を前提に、評価対象住宅で実際に採用された断熱性能や新築時に設置されている設備機器等をもとに算定します。断熱性能は、平成11年基準に適合するように努めることとされています。
判断基準の概要
| 目標年次 | 2013 年度 |
| 地域区分 | 計8地域区分 (気候条件の幅が大きいⅠ地域及びⅣ地域は、それぞれa地域及びb地域に細区分) |
| 目標水準 | 標準的な一次エネルギー消費量に0.9 を乗じて地域区分・暖冷房方式ごとに算定 |
参考)一次エネルギー消費量の算定方法
一次エネルギーの消費量モデルプラン及び標準生活条件を前提に、評価対象住宅で実際に採用された断熱性能や新築時に設置されている設備機器等をもとに算定します。

*太陽光発電設備等による発電電力から電力会社へ販売される電力量や家庭用電気機器等で使用 される電力量を差し引いた電力量とする。
「建築主等の判断基準」「設計・施工指針」における主な変更点
冬期日射有効利用住宅に係る基準の簡素化
これまでの知見と一定の検証結果を踏まえ、評価式および地域区分が簡素化されました。
地域区分は、5区分から3区分に簡素化されました。
開口部の日射遮蔽措置に係る簡易な算出方法の導入
開口部上部に張り出し寸法が1200mm以上ある庇(バルコニー等も含む)がある場合、ガラスの日射侵入率に0.7をかけた値を用いて、開口部の夏期日射侵入率を求めることができます。
換気量の確保に係る規定の削除
建築基準法において換気量の確保が規定されたことを踏まえ、「建築主の判断基準」からは削除されました。
気密性の確保に係る定量的基準の削除
施工技術・施工精度の向上、使用される建材・工法の変化(面材の多用等)により住宅構造形式にかかわらず一定程度の気密性が確保される状況にあること、また、住宅性能表示制度における特別評価方法認定の蓄積により、多様な方法による気密性の確保が可能であることが明らかになってきたことなどから、気密住宅に係る定量的基準(相当隙間面積の基準)は除外されました。
断熱構造化を要しない部分の追加等
玄関・勝手口の土間床部分等は、断熱構造化が必要な部位から除外されました。
(住宅全体に占める熱損失量においては影響が少ないため)
また、延床面積の一定割合以下の小規模な「はね出し床」は、一般的な床 (「その他の床」)とみなされます。
開口部の断熱構造化に係る規定の合理化
窓の面積が延床面積の一定割合以下の小窓については、断熱構造化に係る規定の適用を行わないものとされます。(浴室・トイレの換気用の小窓、階段の採光用の小窓など)
開口部の日射遮蔽措置に係る仕様一覧表の簡素化
開口部の日射遮蔽措置に係る仕様一覧表が簡素化されました。
(枠の材質・種類が日射遮蔽性能に与える影響が少ないことを踏まえ)
詳細な仕様規定の合理化
詳細な施工仕様や結露防止のための措置は、住宅全体の熱損失にほとんど影響を与えない範囲で、省エネルギー措置の届出内容の簡素化による建築主等の負担軽減を図る観点から、削除されました。
市町村名変更等に伴う地域区分一覧表の修正
2009年(平成21年)4月1日現在の行政区画に応じて表記の変更が行われました。
詳細
住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準
(建築研究所ホームページ)
参考情報(リンク)
- 改正省エネルギー法関連情報(住宅・建築物関係) (国土交通省ホームページ)
住宅に係る省エネルギー判断基準の改正について (国土交通省ホームページ)
住宅事業建築主の判断の基準の概要 (建築研究所ホームページ)
住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準
(建築研究所ホームページ)- 改正省エネ法4つのポイント (日経BP社 ケンプラッツ・要会員登録)



