振動台実験レポート:在来構法住宅(築30年)

平成17年度文部科学省大都市大震災軽減化特別プロジェクト木造建物倒壊実験として、 同じ構造仕様の建物2棟をEディフェンスに移築して、片方を補強し、兵庫県南部地震の強震記録を入力として揺らし、 両建物を比較するという実験が行われました。 実験の結果、無補強の建物は10秒程度で倒壊し、補強ありの建物は、傷んだものの倒壊に至らず、 補強の効果が実証されました。あわせて、“木造住宅の耐震診断と補強方法”(弊社ソフトウェアの準拠図書)に基づいた耐震診断、 補強の妥当性が確認されました。今回、弊社もこの実験を見学し、また、弊社ソフトウェアの振動アニメーションによる倒壊の画像を 実験結果映像と比較検証し、ほぼ同等の映像を再現確認しました。

補強と無補強の倒壊の様子

実験概要

主催

独立行政法人防災科学技術研究所(防災科研)

実施機関

独立行政法人防災科学技術研究所、東京大学、独立行政法人建築研究所、独立行政法人森林総合研究所、株式会社日本システム設計

実施日時

2005年11月21日(月)

場所

Eディフェンス (兵庫県三木市)

実験目的

木造住宅における耐震補強の効果の検証

実験方法

築30年で、同じ構造仕様、間取りで立てられた2棟について、Eディフェンスに移築し、1棟のみ耐震補強を施しました。

実験地震

兵庫県南部地震レベル(JR鷹取波:JR鷹取駅構内で記録された強震記録で震度7に相当)

E-Defense倒壊実験

地震前 地震後
倒壊実験の地震前
倒壊実験の地震後
評点1.57
評点0.43
 
無補強の建物は10秒程度で倒壊し、補強ありの建物は、傷んだものの倒壊に至らず、 補強の効果が実証された。
あわせて、“木造住宅の耐震診断と補強方法” *1 (弊社ソフトウェアの準拠図書)に基づいた耐震診断、 補強の妥当性が確認されました。

*1 “木造住宅の耐震診断と補強方法”とは、財団法人日本建築防災協会発行の2004年改訂版図書で、本図書は、耐震改修促進法に基づく告示2089号に示された特定建築物の耐震診断および耐震改修に関する指針と同等と位置づけられた木造住宅の耐震診断法です。弊社ソフト、ホームズ君耐震診断Proは、本図書に準拠しています。

2004年改訂版図書

*2 評点は、Eディフェンス実験において配布された資料に記載された評点です。

ホームズ君「耐震診断Pro」アニメーションで再現

地震前 地震後
地震前の建物
地震後の建物
評点1.57
評点0.43
動画を見る
(約 1.4 MB ファイルサイズにご注意ください)

*3 評点は、ホームズ君耐震診断Proに、Eディフェンス実験において配布された資料に基づき、同様物件を入力して得た値です。 ただし、物件の仕様のうち資料で明らかになっていない部分については、弊社の解釈により入力を行っています。
そのため、得た評点が上記の資料に記載された評点と完全には一致していません。
評点を求めるために使用している診断法は同じものです。

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