[実測検証] 断熱性能の違いによる温度変化

目的

  1. 建物の簡易モデルを用いて、「無断熱の建物」と「家全体を断熱した建物」の傾向について比較する。
  2. 建物の簡易モデルを用いて、「部分的な断熱工事」は、「家全体の断熱工事」と比べてどの程度「断熱性能」に違いがでるのかを調査する。

断熱工事の概要

実験の状況

結果

水温変化グラフ

変化グラフ

温度変化表

計測時刻 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
パターン 水温(℃)
パターン① 68.4 32.7 21.1 16.3 13.6 11.0 10.1 8.9 7.7
パターン② 67.7 43.2 33.0 28.8 24.1 19.7 18.1 15.8 13.4
パターン③ 69.2 50.9 41.0 35.4 30.8 25.4 23.4 20.6 17.5
パターン④ 69.1 58.9 51.3 46.2 42.1 36.5 34.0 30.9 27.4
外気温 3.8 5.9 7.3 8.7 9.1 8.2 7.6 6.9 6.3

測定結果レポート

目的1

「無断熱の建物」と「家全体を断熱した建物」の傾向 ~断熱材の有無で温度はどのように変化するか?

結果

簡易モデルの実験結果で、「パターン(1) (無断熱)」と「パターン(4) (家全体を断熱)」の水温の変化を比較した場合、パターン(1) の水温は パターン(4) の「約5倍」の速さで温度が下がることが分かった。
「断熱材の有効性」が確認できたため、実際の建物でも同様の傾向になることが推測できると思われる。

目的2

「部分的な断熱工事」と「家全体の断熱工事」で断熱効果に違いは発生するか?

結果

断熱材を設置した部位が多いパターンほど、温度降下が緩やかであった。その結果、断熱工事は、建物全体を覆う必要があることが推測できる。

関連製品

住宅性能診断士ホームズ君 省エネ診断エキスパート

平成28年省エネ基準に基づく住宅の省エネ性能(UA値、ηAC値、一次エネルギー消費量計算)の計算・評価が行えるソフトです。CADから外皮等面積を自動計算するのでプラン変更にも瞬時に適応。建築物省エネ法・省エネ性能説明義務制度に対応。

詳しくはこちら
パッシブ設計オプション(ホームズ君「省エネ診断エキスパート」オプション)

パッシブ設計オプション

気候や敷地条件をもとに太陽の光や熱、風などを考慮したパッシブ設計および室温・動的熱負荷計算、発電量や光熱費の計算が行えます。日影や日射熱、室温など、建築物省エネ法では考慮できない、実状を反映したシミュレーションが可能です。

詳しくはこちら