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木造住宅をめぐる動向

木造住宅をめぐる動向 - 記事詳細

耐震不足、旧基準建物の16% 「6強以上」倒壊の恐れ

 1981年以前の旧耐震基準で建てられたホテルや病院、小中学校などの建物のうち、一定規模以上の約8700棟の耐震性を診断したところ、約16%が震度6強~7の地震で倒壊や崩壊の恐れがあることがわかった。国土交通省は改修などの対応を求めており、施設側は対応に追われている。

 診断は2013年11月施行の改正耐震改修促進法に基づくもの。震度6強~7の地震でも倒壊・崩壊しないとする新耐震基準(81年6月導入)以前に建てられた3階建て5千平方メートル以上の宿泊施設や病院、店舗▽2階建て3千平方メートル以上の小中学校といった多くの人が利用する建物などが対象。所有者が15年末までに診断を受け、報告を受けた自治体が結果を公表することが求められている。

 国交省などによると、10月現在で北海道と東京都、和歌山県は公表に至っていないが、ほかの44府県の各自治体(大津市を除く)は結果を公表した。棟数は計約8700棟で、その約16%にあたる約1400棟が現行の耐震基準を満たさず、震度6強~7の地震で倒壊、崩壊する危険性が高い▽もしくは危険性があることが判明した。県民会館や市民体育館、百貨店なども含まれ、診断結果を受けて廃業したホテルもある。

 ログイン前の続き耐震工事に向けて動き出す施設も多い。千葉県鴨川市の鴨川シーワールドは9月から来春まで、耐震不足とされた一部施設を展示中止にした。沖縄県恩納村のホテルみゆきビーチは来年6月、一部建物の建て替えを予定。岐阜・下呂温泉の老舗旅館「水明館」も、数億円規模の費用をかけ、一部の建物の改修を予定しているという。

 一方、広島市こども図書館は改修の時期は未定で、「必要不可欠な施設」(同市の担当者)なため休館せず、今も運営を続けている。自治体による補助はあるが、費用面の不安から改修に踏み切れない建物もあるようだ。

 今回の診断対象は、倒壊すれば大きな人的被害の恐れがある建物のため、国交省は耐震不足と診断された場合、改修や建て替え時期の報告も求めている。

 具体的な建物の診断内容は、結果を公表している県や市など各自治体のホームページで確認できる。


(2017/10/15 朝日新聞 )