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首都直下地震:M8.5想定 被害広範囲に 中央防災会議

 首都直下地震の被害想定の見直しを進めている中央防災会議の作業部会「首都直下地震対策検討ワーキンググループ」(WG)は、「防災上考慮すべき最大の地震」をマグニチュード(M)8.5以上とする方針を固めた。相模湾から東に延びる相模トラフが動くことを想定しており、被害は首都圏の広範囲に及ぶ見通し。従来はエネルギーが30分の1以下のM7.5で対策を進めており、広域支援体制の再構築が迫られそうだ。

 東日本大震災を想定できなかった反省を踏まえ、起こりうる最大規模を再検討。その結果、相模湾から千葉県沖まで延びる相模トラフの大部分が一度に動く可能性を否定しきれず、この場合はM8.5以上となった。

 相模トラフでは過去、M8前後の地震が2回確認されている。1703年の元禄関東地震(M7.9?8.2)と、1923年の関東大震災(M7.9)で、いずれも相模トラフの一部が動いたと考えられてきた。M8.5以上の巨大地震が実際に起きた痕跡は確認されていないが、この2回の地震とは別の年代に、三浦半島で津波があった痕跡や、房総半島南部沿岸で地震による隆起が発見されるなど、未確認の巨大地震があったことを推測させる新たな知見がここ数年で発表されている。

 国が2004年度に公表した現在の首都直下地震の被害想定では、元禄関東地震のようなM8級の地震発生確率は低いとし、より現実的とされた規模(M6.9~7.5)と震源から18パターンを想定。最も被害が大きいのは「冬の夕方に東京湾北部を震源とするM7.3」で、死者1万1000人▽建物全壊など85万棟▽経済被害112兆円--となった。一方、東京都も昨年4月に元禄関東地震などを考慮した首都直下地震の被害想定を公表。死者は最大9641人などとしているが、M8.5以上ほどの巨大地震は考慮していない。

 M8.5以上が発生すれば、相模湾での大津波や首都圏の広範囲を強い揺れが襲うことになる。首都圏の各自治体は防災計画の抜本的な見直しを迫られることになりそうだ。国は当初、今春までに被害想定を見直す予定だったが、「M8.5」が発生する可能性について議論が長引き、公表が大幅に遅れてきた。WGの議論はまとまりつつあるが、委員の中には「過去に起きた例がない地震を想定しても現実味がないのではないか」と懐疑的な見方も残る。


(2013/11/9 毎日新聞 )
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