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大阪震度6弱 住宅の被害認定に「自己判定方式」導入へ

「一部損壊」に限定 住民撮影写真で
 大阪府北部で最大震度6弱を観測した地震を受け、府内で罹災(りさい)証明書に記載する住宅の被害認定に「自己判定方式」が導入されることが25日までに決まった。府が被災自治体に要請した。半壊に至らない「一部損壊」の申告に限り、住民が自宅外観や被害部分を撮影した写真で認定する手法で、2016年の熊本地震でも採用された。今回の地震は、全壊や半壊に至らない一部損壊の被害が9割9分超を占める見通し。現地調査の省略が可能になり、迅速な証明書の交付を目指す。

 国の基準では、50%以上の建物被害が「全壊」、40%以上50%未満が「大規模半壊」、20%以上40%未満が「半壊」となる。府によると25日午前7時半現在、府内の被害は、全壊3棟、半壊13棟、一部損壊6352棟。これらは被害を把握するための速報値で、罹災証明書に記載される被害状況は、住民からの申請を受けた市町村が認定する。

 証明書の交付申請は被害の大きかった高槻市や茨木市で始まっており、大阪市などでも25日に始まった。

 ただ、住宅が被害に遭った場合の「被災者生活再建支援法」の給付対象は、全壊▽大規模半壊▽解体が必要な半壊--と被害規模の大きな住宅に限られ、一部損壊は対象外。今回、同法の適用は未定だ。また、災害救助法での支援があるのも原則「半壊」以上の被害で、自治体による現地調査が必要。写真による自己判定方式は、今春改定された内閣府の運用指針にも盛り込まれ、証明書の即日交付も可能という。一部損壊でも税や公共料金の減免、義援金の配分を受ける際には証明書が必要になる。

 被災地では、現地調査を担当する職員が不足し、高槻市では1600件以上の証明書の申請に対し、現地調査は24日現在で48件にとどまる。調査を終える前に修理すると認定が困難になることもあり、自己判定方式で手続きのスピードアップが期待される。

 今回の地震では、周期が0.5秒以下の「極(ごく)短周期」の地震波が主に観測された。この場合、家屋自体は倒壊しにくいものの、屋根瓦がずれたり、ブロック塀や家具が倒れたりする被害が出やすい。境有紀・筑波大教授(地震防災工学)によると、極短周期の地震波が観測される地震は全体の約8割で、住宅密集地では多くの家屋で一部損壊を招く。

 2013年4月の淡路島地震でも震度6弱を観測しており、約1万棟の住宅被害の99%が一部損壊だった。


(2018/6/25 毎日新聞 )
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